2011年5月8日日曜日

旅行業、復興支援へ動き

2011年5月7日 観光経済新聞を抜粋編集

 JTB新緑期の5月に青森、山形、北東北の3方面を訪れる1泊2日のツアー。名物料理の提供や産品のプレゼントも織り込んで、地元での消費活動につなげる。

 山形ツアーでは、サクランボの食べ放題を楽しむほか、福島の会津若松の鶴ヶ城を見学。宿泊先では「東北復興祈願餅つき」を行う。山形米「つや姫」が土産として付く。

 青森ツアーでは、昼食に津軽三味線を聞きながら青森郷土篭膳料理を、夕食には鰺ヶ沢で獲れる白魚(シラス)の特別メニューを賞味する。

 北東北ツアーでは、青森の奥入瀬渓流を散策し、「秋田郷土御膳」「比内地鶏のきりたんぽ鍋」などの秋田の食も満喫。岩手の小岩井農場では新鮮な乳製品を購入できる。

 ツアーは販売店とホームページで販売。旅行代金の3%を義援金として日本赤十字社に送る。

 ボランティア活動を支援する企画を行うのはトップツアー。海外へのボランティア支援を毎年5千人行っている「地球の歩き方」(ダイヤモンドビック社)と共同で、東京発着2泊5日のボランティアパッケージを提供する。

 被災地外からの復興ボランティアのニーズとボランティア参加のニーズ双方が高まっているものの、ボランティア活動者の現地での交通や食事、宿泊の確保が難しい現状を踏まえ、企画した。活動先は、岩手県大槌町、山田町、釜石市、大船渡市、陸前高田市のいずれか。「現地のボランティアセンターなどとの調整を事前に行い、被災地の負担軽減に努めている」とトップツアー。

 岩手県花巻市の佳松園などに宿泊する。旅館・ホテルに宿泊することで、観光需要が大きく減少している被災地近隣の宿泊施設の支援も狙う。

2011年5月1日日曜日

岩手県観光協会、復興運動をスタート

2011年5月7日 観光経済新聞を抜粋編集

 岩手県観光協会は、県内の旅館・ホテル、観光施設、飲食店などの売り上げの一部を被災地への義援金とする「つなげる・つながる・まごころ運動」をスタートさせた。参加施設・店舗を募って被災地への支援につなげるとともに、旅行への自粛ムードなどを払しょくし、県内の観光業の活性化を目指す契機とする。

  参加する施設や店舗は運動の参加証を店頭に掲示し、それぞれ売り上げの5%程度を目安に岩手県災害義援金募集委員会に随時、義援金を振り込む。県観光協会では、ウェブサイト「いわての旅」で参加施設・店舗を紹介してPRしている。

 運動の宣言では、「私たちに課せられた責務は共に手を携えて元気な岩手を取り戻すことであり、それぞれができることを精一杯努力することによって、1日も早い復興のお手伝いをすることだ」と盛り込んだ。

 宣言を受けて達増知事は「行き過ぎた自粛は復興の妨げになる。観光をはじめ地域の活性化に資する取り組みであり、被災者の支援にも寄与する。県としても運動の拡大に最大限に協力したい」と述べた。