2009年8月30日日曜日

観光庁、中国「百度」で日本旅行をPR

2009年6月16日 人民網日本語版

 日本観光庁はこのほど、世界最大の中国語検索サイト「百度」とサイトPRサービスの契約を結んだ。日本の政府部門が中国のサイトで大型の宣伝活動を行うのはこれが初めて。

 観光庁と百度が結んだ宣伝協力は、百度のブランドコーナーや検索PRなどの業務にかかわる。百度は、「日本旅遊(観光)」などのキーワードによる検索の際に日本旅行をPRし、日本旅行に興味を持つユーザーがすぐに公式サイトを訪れられるようにする。日本旅行に関する全面的な情報をサイト上で取得することもできる。

2009年8月23日日曜日

経産省、医療ツーリズム事業化へ検討着手

2009年8月22日 観光経済新聞を抜粋編集

 経済産業省は診療目的で来日する外国人を視野に入れた、医療ツーリズムの事業化に向け検討を開始する。日本の医療は費用対効果が大きく、技術水準も高い。また、食生活などに対する国際的な関心も強まっていることから、観光や伝統文化などと連動させれば、モノづくり以外の分野での国際貢献と国内におけるサービス関連産業の活性化につながると判断した。同省は実証調査も予定しており、事業化に伴う問題点や課題などを把握する考えだ。

 同省は1月、医療の国際化と関連サービス産業の連携策を検討するため商務情報政策局に「サービス・ツーリズム(高度健診医療分野)研究会」(座長・下田智久ヒューマンサイエンス振興財団理事長)を設置、17日までに検討結果(報告書)をまとめた。研究会のメンバーは東京の主要病院長らが中心だが、オブザーバーとしてJTBなど観光関連企業・団体も参加。

 報告書は、(1)医療機関の連携の必要性(2)宿泊施設、旅行会社、通訳・翻訳など支援(アレンジ)業者の役割(3)医療機関とアレンジ業者間の連携のあり方──から、外国人とアレンジ業者、アレンジ業者と医療機関との間の契約モデルまで提示しており、医療ツーリズムのガイドライン的な内容となっている。

 対象国はアジアやロシアが中心で、対応言語についてはまず英語、中国語を念頭に置き、「需要に応じて韓国語、ロシア語を想定すべき」との考えを示した。

 同省は研究会報告を受け、実証調査を行う。具体的には、研究会に参加した医療機関を中心に外国人受け入れに関心を示す病院で、「国際医療サービス推進コンソーシアム」(仮称)を作り、調査を通じ、医療機関側の具体的な受け入れ態勢を構築する。 また、医療情報の海外発信や病院の外国人受け入れを包括的に支援するため、旅行会社や宿泊施設、通訳会社などに呼びかけ「国際医療サービス支援センター」(同)を設置する。

 報告書では支援センターの業務について、(1)予約、日程変更などの受付・管理(2)料金決済(3)宿泊先、交通、通訳、ビザ、観光地などの手配(4)リピーター対応──などを挙げており、実証調査でもこうした点について検討し、事業性を見極めると見られる。

 医療ツーリズムは未知な分野であり、観光業界も手探り状態にあるが、ニューツーリズムの1つとして関心を示す向きもあり、同省の実証調査の成果が注目される。

2009年8月16日日曜日

「ものがたり観光」で、シンポ

09/07/14

大阪府河内長野市の大阪千代田短期大学物語観光情報研究センター(李有師所長=同短大准教授)は6月27日、「ものがたり観光シンポジウム」を開いた。住民同士あるいは住民と観光客がコミュニケーションを高めることができる物語の力を地域活性化に生かそうと企画した。

基調講演は「観光を核にしたニッポンの地域再生」と題し、北海道大学観光学高等研究センター長の石森秀三さんが話した。石森さんは、視覚重視の「観光」から五感重視の「感幸」や交流重視の「歓交」へとツーリズムでイノベーションが始まっているとし、ライフスタイルも同様に革新が必要だと指摘。米国ではステイケーションという現象が生じ、在宅しながら休暇する日常の中の観光が見直されていることを紹介した。

その中で「地域を疲れさせる町おこしから、地域を元気づけるものがたりづくりへ変えましょう。ものがたりは、皆さんの地域に対する誇りや愛情が源泉です。地域の宝、ものがたりを掘り起こす観光学習が、皆さんの暮らしを幸せなものにするのではないでしょうか」と呼びかけた。

観光庁観光地域振興部部長の大黒伊勢夫さんは、九州運輸局長時代に取り組んだ「九州物語委員会」について話した。「物語は観光資源をつなぎ、その価値を高めてくれます。例えば、長崎や島原の教会群にはザビエルに始まり、島原の乱などが背景として連なる物語があります。まさに、物語の力は地域の力です」。「地域の物語が小説や映画になり、情報発信力を持つようになります。九州は、中国で人気のある俳優、高倉健さんのふるさととして中国へPRしています」などと述べ、「そこに、旅人が作る物語も入っていくのだと思います」とした。

佛教大学教授の高田公理さんは「旅はものがたりを生み出します。旅を計画する時、実際に行った時、そして帰ってきてから自慢話。それで俳句や短歌、紀行文を書いたりする。山形の立石寺は『静けさや...』と詠んだ瞬間に名所旧跡です。これは芭蕉でなくても誰でも可能性があります」。

国際日本文化研究センター教授の白幡洋三郎さんはシンガポールのマーライオン、コペンハーゲンの人魚姫像、ブリュッセルの小便小僧を"世界三大ばかばかしい観光名所"として「でも、世界中から人が来る。何かものがたりが隠されているんですね。僕の場合、小便小僧のそばの角にいい喫茶店を見つけた。それが僕にとってのものがたり観光です」と話し、「がっかりできる謎を探るのも面白い。ものがたり観光は重層的なことを可能にするのではないでしょうか」。

今後、白幡さんを会長に「ものがたり観光行動学会」の設立を予定している。

2009年8月6日木曜日

2010年「日本MICE年」 観光庁

2010年「日本MICE年」 観光庁

観光庁はこのほど、「MICE推進アクションプラン」を策定した。MICEについての大規模プロモーションの実施や、誘致や開催に関する環境整備と支援、人材育成の方法などを盛り込んでいる。

APECの日本開催年にあたる10年を「Japan MICE Year」に策定し、各種プロモーションを行う。MICE分野で「ようこそジャパン大使」も選定する。

また、10年度からは、国際会議に発展する可能性が高い国内会議について、国が講師や研究者を招請することなどで支援する。

【注】MICEとは、(M)Meeting、会議(I)Incentive、招待(C)Convention、大会(E)Exhibition展示会の4つのビジネス・セグメントの頭文字をとった造語