2009年5月22日金曜日

初の観光立国教育全国大会、三島市で開催

2009年5月16日観光経済新聞を抜粋編集

 郷土や地域の良さを見直し、その良さを発信する教育事例を全国に広めようと、10日、観光立国教育全国大会(大会会長=舩山龍二・日本ツーリズム産業団体連合会会長)が静岡県三島市で開かれた。小中学校の社会科や総合学習の時間に実践された、観光をテーマとした授業の優れた事例15例を「観光立国教育賞」として表彰したほか、観光教育の模擬授業を行った。大会には教師や観光関係者らおよそ900人が参加。観光教育の推進へ、産学官が連携し新たな一歩を踏み出した形だ。

 同大会は、観光を切り口とした授業活動を研究してきた、小中学校の教員らの教育技術研究団体「TOSS」が中心となり、日本旅行業協会(JATA)や全国旅行業協会(ANTA)、日本観光協会などとともに実行委員会をつくり、開いた。観光庁も観光立国教育賞の選考に加わるなど後援団体として積極的に支援した。大会テーマは「郷土を愛する心を育てる観光立国教育」。

 観光庁の役割や進める観光施策について記念講演を行った本保芳明・観光庁長官は、冒頭、「東京以外の場所に観光にかかわる産学官の主要メンバーが一堂に会したのは、観光立国教育の成果に対する賛辞と興味関心の高さによるもの」と述べ、多くの教諭が観光をテーマにした授業を実践し、郷土愛の醸成などに成果を上げていることを評価した。